急性緑内障発作(原発性閉塞隅角緑内障)
急激に眼圧(目の内圧、少し違うのですが、ボールの空気圧のようなものと考えてください)が急に高くなる状態。一応眼圧の正常値は10〜21mmHgとされています。
内科やその他の科の先生方がお薬を処方するときに、緑内障に関して気にされるときには大概この状態のことを言います。(もしくはこの状態に近い閉塞隅角緑内障のことを言います。)
遠視で高齢の女性でまだ白内障の手術を行っていない人に起こりやすく、特に長時間下を向くとか、眼科で検査のための散瞳薬(網膜の検査の時につける目が数時間ぼやける目薬です)をつけてから数時間して、薬の効き目が切れてきたときなどに起こりやすいです。
症状は目が真っ赤なになり、かすんで(軽度だと虹のように見えることもあります)、頭痛なども伴います。
治療としては、眼圧を下げる点眼と点滴を行い、レーザー治療が行われていましたが、最近はレーザー治療の上、早期に白内障手術を行ったり、レーザー治療は行わずそのまま白内障手術(まだそれほど視力が落ちていなくても)を行ったりします。
白内障手術後の方にこのタイプの緑内障はまず発症しないため、点眼が不要になることもあります。ただ、視神経の障害がある程度進行している場合や術後も十分眼圧が下がらない方もいらっしゃるため、点眼を継続する場合もあります。どうするべきかは担当の先生とよく相談してください。また、正常眼圧緑内障や開放隅角緑内障と言われている方だと、術後も緑内障点眼は必要で継続になることがほとんどですし、むしろ術後に眼圧白内障術後も継続して点眼を増やさないといけないということもあり得ますので、担当の先生によくご相談ください。(開放隅角緑内障の方で白内障術前には点眼開始前で22〜23mmHg、点眼でコントロールして18mmHg位だった方が、白内障術後よくなったと思ってしまい受診されなくなり、1年後くらいに見えにくいと訴えて受診された時には眼圧が35mmHg以上になり、視野がほとんど残っていなかったという事を大学の外来で経験したことがあります。)