鼻涙管閉鎖症
目頭から鼻の奥につながる管を鼻涙管と言います。
鼻涙管が生まれつき詰まっていたり(先天性鼻涙管閉鎖症)、加齢や珍しいところでは抗がん剤の一種などの影響で詰まってきたりする状態です。軽傷でまだある程度涙が流れるときは鼻涙管狭窄症、完全に詰まってしまう状態を鼻涙管閉鎖症と言います。
鼻涙管狭窄症の時は、鼻涙管に水を通して、涙が流れるように押し広げる治療を繰り返しているうちに、状態が改善することが多いです。
鼻涙管閉鎖症なら手術を行うことを検討します。(ただ流涙に我慢できてできれば手術をしたくないというかたも結構いらっしゃいます。その場合は経過観察のみをすることもよくあります。)
先天性鼻涙管閉鎖症に関しては、涙管ブジー(細い針金を鼻涙管に通して穴をあけて涙を流れやすくする治療)を行うとすぐによくなることがあり、それを積極的にされる先生もいらっしゃいますし、また、自然治癒率が高いことと、ごくまれとはいえ大きな合併症がおこることがあり得ることが言われていて、経過観察をする先生もまたいらっしゃいます。どちらの方針にされるかは担当医と御相談下さい。