眼瞼下垂
まぶたがうまくあがらなくなる状態です。
生まれつきの方もいらっしゃいますし、お年を召してからそうなる方もいらっしゃいます。
またそれほどお年ではなくても、コンタクトレンズを使ってらっしゃる方の中に発症することもあります。
基本的には治療としては手術しかありません。(テープなどで瞼を無理やりあげて対処される方もいらっしゃいますが)手術は眼科でも行いますし、病院によっては形成外科の先生にお願いしているところもあります。小さいお子様の場合、瞼がある程度以上あがらずに瞳孔(所謂黒目の事です)を覆ってしまう場合、弱視の原因になるため、早めに手術を考えたほうがよいときもありますし、お年の方の時はそれほど急がなくても決心がついてからでもよい場合もあります。
生まれつきでない場合の原因としては以下の事があります。瞼は、瞼の中の瞼板という固い組織に眼瞼挙筋という筋肉が張りついていて、その筋肉が収縮することで持ち上がります。眼瞼挙筋と瞼板の接着がゆるくなり、筋肉が収縮しても瞼があがらなくなる状態が眼瞼下垂です。治療としては、瞼板と筋肉を縫い付ける手術などが行われます。
ただ、見た目が眼瞼下垂の状態でも、重症筋無力症といって筋力が収縮しにくくなる状態があります。
ただ、この状態の場合、眼科というより、神経内科などでの治療が必要になります。
(なお、極めて稀ですが、眼瞼下垂で上の方が見えにくいとの訴えで受診された方で、実際に眼瞼下垂もあったのですが、眼底検査で網膜剥離を見つけ、実際には網膜剥離のために、上方が見えていなかったということもありました。)